
犬を連れて車で旅行するって、正直なめてた。
最初に計画したのは去年の秋口で、愛犬のレオ(柴犬、オス、3歳)と一緒に信州まで紅葉を見に行こうって思い立ったんだよね。SNSで見るペット連れ旅行ってキラキラしてるじゃん? 助手席で窓の外を眺める犬、サービスエリアで記念撮影、みたいな。実際やってみたら、出発30分で後悔し始めたんだけど。
レオは普段から車酔いするタイプじゃなかったから油断してた。でも高速に乗って速度が上がった途端、後部座席に敷いたマットの上でそわそわし始めて。クンクン鳴くし、立ったり座ったりを繰り返すし。結局最初のサービスエリアまで我慢できなくて、一般道に降りて休憩する羽目になった。朝7時に出発して、まだ8時前。先が思いやられるってやつ。
長距離移動で一番気をつけなきゃいけないのは、人間のペースで進めちゃダメってこと。私たちは「あと2時間で目的地だから頑張ろう」って考えられるけど、犬にはそんなの関係ないから。1時間半に1回は休憩を取るようにして、その度に水を飲ませて、軽く散歩させる。これやらないと本当にストレスたまるみたいで、レオの場合は耳が後ろにペタッとなって、目が虚ろになってくる。
車内の温度管理も想像以上に難しかった。
秋だから涼しいだろうと思ってたんだけど、日が当たる後部座席って結構暑くなるんだよね。エアコンつけても前の席と後ろで全然温度が違うし。途中で気づいてサンシェード買いに行ったよ、カー用品店で。店員さんに「ペット連れですか?」って聞かれて、見た目でバレるくらい焦ってたのかもしれない。レオ用の冷却マットも追加で購入。出費がかさむ。
あと、これ言っていいのかわからないけど、トイレ問題ね。犬のトイレ。うちは普段ペットシーツで済ませてるんだけど、車の中だと落ち着かないのか全然してくれなくて。サービスエリアのペット用スペースに連れて行っても、他の犬の匂いが気になるのか、クンクン嗅ぎ回るだけで用を足さない。結局高速を降りて、誰もいない公園を探して、そこでようやく…っていう。予定より2時間遅れ。
そういえば途中で寄った「ドッグラン&カフェ ワンダフルテラス」っていう店、すごく良かったんだよね。高速のインター近くにあって、完全に偶然見つけたんだけど。広めのドッグランがあって、レオがそこで30分くらい走り回ったら、その後の車内がめちゃくちゃ静かになった。疲れて寝てくれるの。これ、長距離移動の裏技かもしれない。途中で思いっきり運動させるっていう。
給水のタイミングも悩んだな。水飲ませすぎるとトイレが近くなるし、かといって脱水も怖いし。獣医さんに事前に聞いておけばよかったって後悔した。結局、休憩の度に少しずつ飲ませる方式にしたんだけど、これが正解だったのかは今でもわからない。
窓を少し開けて走ってると、レオが鼻をヒクヒクさせて外の匂いを嗅いでるんだよね。あの表情見てると、ああこいつなりに楽しんでるのかなって思えてくる。高速道路の単調な景色より、一般道で田んぼの匂いとか、すれ違う車の排気ガスとか、そういうのを感じてるんだろうな。人間とは全然違う旅の楽しみ方してるんだろうね。
夜の移動は避けた方がいい。これは帰り道で学んだ。暗い車内だと犬も不安になるみたいで、レオがずっと鼻を鳴らしてた。ライトの光が流れていくのも、犬にとっては落ち着かない要素なのかもしれない。次からは絶対に明るいうちに移動を終わらせようって決めた。
結局、片道4時間の予定が6時間半かかって、宿に着いたときにはもうヘトヘト。でもレオは宿の部屋に入った瞬間、いつもの調子に戻って、尻尾ブンブン振りながら部屋中の匂いを嗅ぎ回ってた。犬ってほんと切り替え早いよね。こっちは疲労困憊なのに。
ペットと車で旅行するなら、時間に余裕を持つこと、こまめに休憩すること、犬のペースに合わせること。当たり前のことばかりだけど、実際やってみないとわからない大変さがある。でもまあ、次の連休もまた行くと思う。懲りないんだよね、私も。
組織名:株式会社スタジオくまかけ / 執筆者名:UETSUJI TOSHIYUKI


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