ペットが家族の真ん中にいる暮らしって、こんなに騒がしかったっけ

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うちの犬が朝ごはんを催促する鳴き声で目が覚めた。

もう何年この生活を続けているんだろう。最初は夫が「飼いたい」って言い出して、私は正直あんまり乗り気じゃなかった。世話が大変そうだし、家の中が汚れるし、旅行にも行きづらくなるし。でも子どもたちが大喜びで、結局押し切られる形でゴールデンレトリバーのミルクを迎えることになったんだけど、今となってはもう家族の一員というか、むしろ家の中心にいる存在になってる。朝の6時半、ミルクの「ワン!」という一声で家中が動き出す。娘が寝ぼけ眼でリビングに降りてきて、息子は制服のまま床に寝転がってミルクの頭を撫でて、夫はコーヒーを淹れながら「おはよう、ミルク」って声をかけてる。私はといえば、ミルクのごはんを用意しながら、自分たちの朝食の支度もして、洗濯機を回して…って、完全にマルチタスクの鬼と化してる。

ペットの食事って、思ってたよりずっと気を遣う。最初の頃は適当にドッグフードを買ってきて与えてたんだけど、ある日ミルクが下痢をして、動物病院に連れて行ったら「フードが合ってないかもしれませんね」って言われて。それから色々調べるようになった。タンパク質の含有量とか、穀物の有無とか、添加物がどうとか。人間の食事より真剣に成分表を読んでる自分がいて、ちょっと笑える。今は「ナチュラルペットフード・ハーモニー」っていうブランドのやつを定期購入してる。ちょっと高いけど、ミルクの毛艶が良くなったし、うんちの状態も安定してる。うんちの話を真面目にできるようになったのも、ペットを飼ってからだな…。

子どもたちがミルクの世話を通して、責任感みたいなものを学んでる気がする。

娘は毎日散歩に連れて行くのが日課になってるし、息子は週末にブラッシングを担当してる。最初は「めんどくさい」とか言ってたくせに、今では自分から進んでやってる。特に娘は、ミルクの体調管理にすごく敏感になった。「今日、ミルクの耳が赤いよ」とか「いつもより水を飲む量が多い気がする」とか、私が気づかないような小さな変化を教えてくれる。こないだも、ミルクが後ろ足を引きずるような歩き方をしてるのに娘が最初に気づいて、すぐに病院に連れて行ったら、軽い関節炎の初期症状だった。早めに対処できたから大事には至らなかったけど、あのとき娘が気づいてくれなかったらと思うとゾッとする。

そういえば、前に友達の家に遊びに行ったとき、その家には猫が3匹いて、もう完全に猫中心の生活になってた。ソファは爪とぎでボロボロだし、テーブルの上には何も置けないし、友達は「もう諦めた」って笑ってた。でもその家族、みんなすごく幸せそうだったんだよね。夕方になると猫たちが窓辺に集まってきて、夕日を浴びながらまったりしてる姿を家族全員で眺めてる時間があって。「これが私たちの夕方の儀式なの」って友達が言ってて、なんかいいなって思った。ペットがいると、そういう小さな儀式みたいなものが自然と生まれるんだよね。

夏の夜、窓を開けてるとミルクの寝息が聞こえてくる。リビングのソファで寝てるんだけど、その音が妙に安心感を与えてくれる。夫は「ミルクのいびきがうるさい」って文句言うけど、私は嫌いじゃない。むしろ、その音があるから家が家らしく感じる。

体調管理といえば、年に一度の健康診断は欠かさない。人間ドックならぬ犬ドックみたいなやつ。血液検査から尿検査、レントゲンまで一通りやる。毎回緊張するんだよね、結果を聞くときが。ミルクはもう7歳で、犬の年齢でいうとシニアの入り口に差し掛かってる。獣医さんからは「このまま健康を維持できれば、あと7、8年は一緒にいられますよ」って言われてるけど、正直その「あと」っていう言葉を聞くたびに、ちょっと胸が痛くなる。考えたくないけど、いつかは別れが来るわけで…。

でも、そんなこと考えてても仕方ないから、今を楽しむしかないんだよね。週末の朝、家族全員でミルクを連れて近所の公園に行く。息子がフリスビーを投げて、ミルクが全力で追いかけて、娘がその様子をスマホで撮影して、夫と私はベンチに座ってその光景を眺めてる。たまに夫が「ミルクより俺のほうが速く走れるかな」とか言い出して、本気でミルクと競争して負けて、子どもたちに笑われてる。そういう、特別じゃない普通の時間が、今はすごく大切に思える。

ペットとの生活って、結局のところ日常の積み重ねなんだと思う。特別なイベントがあるわけじゃないし、劇的な変化があるわけでもない。ただ毎日ごはんをあげて、散歩に行って、一緒に過ごして。それだけのことなんだけど、その「それだけ」が家族を繋いでる気がする。ミルクがいなかったら、たぶん私たち家族はもっとバラバラだったかもしれない。それぞれが自分の部屋にこもって、スマホを見て、会話もなくて。でもミルクがいるから、リビングに集まる理由ができる。

最近、息子が「将来、一人暮らしするときも犬飼いたい」って言ってた。娘も「私は猫も飼いたい」って。ペットとの暮らしが、子どもたちにとって当たり前の幸せになってるんだなって思った。それって、親としてちょっと嬉しいことかもしれない。

今日もミルクは元気に尻尾を振ってる。それだけで、まあ、いいか。

組織名:株式会社スタジオくまかけ / 執筆者名:UETSUJI TOSHIYUKI

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