家族みんなで楽しむペットとの生活——毎日の食事と体調管理が愛を深める

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朝、リビングに差し込む光がまだ柔らかい時間帯のこと。カーテンの隙間から秋の朝日が床に細長く伸びていて、その光の帯の上にちょこんと座っているのが、うちの猫のムギだった。尻尾をゆっくり揺らしながら、何かを待っているような顔をしている。その顔が、「早く朝ごはんをくれ」という意味であることは、もう家族全員が知っている。

ペットとの生活というのは、こういう小さな日常の積み重ねでできている。特別なイベントがあるわけでもない。ただ毎朝、誰かがムギのごはんを用意して、誰かが水を替えて、誰かが「今日も元気そうだね」と声をかける。それだけのことが、一日の始まりに妙な安心感をもたらしてくれる。

ムギがうちに来たのは三年前の晩秋で、当時小学二年生だった娘が「絶対に世話をする」と宣言した。最初の一週間はよく守られていたが、二週目には早くも親の出番が増えた。まあ、よくある話だ。でも不思議なことに、今では娘が一番ムギの変化に気づく。「なんか今日、ごはんの食べ方が遅かった」とか「毛並みがいつもとちょっと違う気がする」とか、そういうことをさらっと言う。子どもの観察眼というのは侮れない。

ペットの体調管理は、実は日々の小さな気づきの積み重ねだと思っている。食欲の変化、毛並みのツヤ、目の輝き、排泄の様子。どれも一日で劇的に変わるものではないから、毎日見ていないと気づけない。かかりつけの動物病院の先生にも「日常の観察が一番大切です」と言われたことがある。その言葉が妙に頭に残っていて、それ以来、家族みんなで意識するようになった。

ペットの食事についても、うちでは少し気を使っている。以前は市販のドライフードだけを与えていたが、あるとき「ハーモニーペットフーズ」というブランドのウェットフードを試してみたら、ムギの食いつきが明らかに変わった。皿に近づく速度が違う、とでも言えばいいか。もちろん食事だけで健康が決まるわけではないが、食べることへの意欲は体調のバロメーターにもなるから、食事の質を意識することは体調管理にもつながっている。

そういえば先月、夫がムギにおやつをあげようとして、袋を開けた瞬間にムギが勢いよく飛びついてきて、おやつが床に散乱したことがあった。夫は「俺、何もしてないのに」と若干傷ついた顔をしていたが、ムギはすでに床のおやつを夢中で食べていて、完全に眼中になかった。家族全員で笑ったあの瞬間も、ペットとの生活の一部だ。

ペットがいると、家の空気が変わる。これは感覚的な話だけれど、本当にそう感じる。仕事で疲れて帰ってきたとき、玄関先でムギが鳴きながら出迎えてくれると、肩の力がすっと抜ける。あの温かくて少しザラザラした感触の鼻先が足に触れる瞬間、今日一日のあれこれがどこかへ行く気がする。

子どもたちにとっても、ムギの存在は大きい。上の娘は責任感が育ったと思う。下の息子はまだ四歳で、ムギを「友達」だと思っているらしく、一緒に昼寝をしようとして毎回邪魔者扱いされている。それでも懲りずに近づいていく姿が、なんとも微笑ましい。

ペットとの生活は、手間がかかる。それは否定しない。食事の準備、トイレの掃除、定期的な健康診断、ワクチン接種のスケジュール管理。日常の中に確実にタスクが増える。でも、それらを「面倒」と感じる日よりも、「今日もちゃんとできた」と思える日の方が多い。家族みんなで分担しているからかもしれないし、ムギ自身が与えてくれる何かが、それを上回っているからかもしれない。

今朝も、ムギは朝日の中に座っていた。昨日と同じ場所で、昨日と同じ顔をして。でも、それが昨日とまったく同じ朝ではないことを、なんとなく知っている。一日一日が積み重なって、この家族の時間になっていく。ペットとの生活とは、たぶんそういうものだ。

組織名:株式会社スタジオくまかけ / 執筆者名:UETSUJI TOSHIYUKI

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